ジンレック株式会社の黒岩さんから、建設業の現状と、それを踏まえた仮設リース業界の未来についてお話をいただきました。

 建設業の現状としてはまず、ゼネコンが力をつけてきており、建設業の予算もかなり回復傾向にあるというお話でした。バブル崩壊後はゼネコンの倒産が相次ぎましたが、近年ではまったくといってよいほど見られません。

 その一方で、なかなか値上げに至っていない軽仮設リース業界の現状を、他業種(飲食、特に牛丼チェーン)の歴史と重ねて説明していただきました。決められた需要の中で売上を上げるには他社のシェアを得るしかないということや、その結果として、一時的な独り勝ち状態となったとしても、業界全体の価格は下がってしまうといった事例が挙げられていました。そうした中で、例えばクレーン業界では、バブル期からの回復が進む中で、限られたクレーンを全国でどう使うか話し合いを進めているそうです。

 つまり今後、業界としての魅力を高めていくためには、当協会を通じて、景気に合わせた適正な価格で仕事ができるよう活動していく必要があるというお話をいただきました。